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『おしまいの日』 新井素子/新潮社

おしまいの日(新潮文庫)
新井素子著出版社 新潮社発売日 1995.05価格  ¥ 540(¥ 514)ISBN  4101426031bk1で詳しく見る オンライン書店bk1

<私が持ってるのは文庫本ではなくてハードカバー
九月三十日、おしまいの日が来た。

専業主婦・三津子、30歳。夫・忠春、34歳。夫は一流企業に勤め、借家とは云え一戸建てに住み、結婚7年。子供はいないものの夫婦円満。
大切な大好きな夫。しかし、夫は忙しすぎた。
そのことが、「おしまいの日」を迎える全ての元凶だった。


ホラーとしたけど、いわゆる‘ジャパニーズ・ホラー’とかの類とは違うホラー。
帯には‘サイコ・ホラー’となってる。

仕事が忙しい夫。忙しすぎる夫。朝7時40分に家を出て、早くて21時(年に数回)、
遅いと2時か3時に帰宅する夫。
土日もあってないようなもので、接待ゴルフにつき合わされてたりする夫。
三津子はそんな夫が心配で心配で心配で仕方ない。疲れている夫と話す時間も中々なく
家に現われるようになった猫に、えさをあげ名前をつけ可愛がっていることも云えない。
<この猫が、多分サビ猫。三津子は‘きじ猫’と書いてるけど
条件的に‘幸せ’といえる環境であることで、‘淋しい’ことを三津子は考えない。
それが全てを崩壊させていく。

三津子の書いた日記を読みつつ、三津子の友人・久美の視点でも進むので
客観的に見て、三津子は‘おかしい’と感じる。
怖い話ではあるけど、読後感は、怖さよりも何が普通で何が異常かを考えさせられる。
↓ネタバレは白くしてます。
最後の三津子の手紙を読むまでは。
それまでは三津子は‘おかしくなってしまった人’。
でも手紙を読んで・・・おかしいのはどっちだ?と思う。
<それに私が久美なら、絶対手紙を忠春に見せる


三津子の行動はおかしくは感じる。やりすぎだし融通が利かない。
けど、残業して帰ってくる夫と毎日一緒に夕飯をと思う妻は異常?
一生懸命働いてくれている夫に‘淋しい’と云ったら悪いと思う感覚は
こっちの方が‘普通’なんじゃないだろうかと思えたりする。

‘仕事が忙しい’ことが「淋しい」と口に出せなくさせる理由になる。
そんなに忙しい働き方をどうしてしなくちゃならないんだろう。
9時〜17時で仕事が終わらないことが‘普通’であるのは、おかしくないのか?
家にいる時間より、家にいない時間の方が長い。
yofuuくんも残業するのが‘普通’。週に残業しない日の方が少ないだろう。
以前、この小説の忠春と同じくらいだったことがあった。うちにいる時は
寝てるかお風呂に入ってるかトイレに入ってるか食事してるかのどれか。
私は三津子みたいに夫を溺愛してる訳ではないのでこうはならなかったけど(苦笑)
うーん、三津子と共感できる自分が少し怖いかもしれない。

これを読んで残念なのは、にゃおん(猫)が死ぬこと。これは辛い・・・。

新井素子さんのは『星へ行く船シリーズ』にもバタカップって猫が出てきたりするので
またいつか書けたら。

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結婚七年目の三津子と忠春。関係は円満だし、忠春はどこまでも出世していくので二人は幸せかのように見えました。しかし、忠春に依存しきっている三津子の心の中は実は寂しさによって蝕まれていて・・・ 仕事の奴隷と化す夫とその人に尽くすためにボロボロになってい
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